e-Bookまえがき
まえがき
第1章 地中海時代の海商と船員
1 古代海上帝国フェニキア
2 海運の原型、ギリシアローマ
3 十字軍と共栄したベネチア
4 船員も商人船主の端くれ
5 ハンザ同盟、必需品の海商
6 雇われ船員に厳しい措置
第2章 大航海時代後の海商
1 東方物産の直接取引を
2 新大陸の発見と世界周航
3 ポルトガル、スペインの盛衰
4 オランダ、イギリスの台頭
第3章 平水夫の航海記録
1 農夫出身のバーロー
2 船長の息子クレーマー
3 たたき上げの船長ケリー
第4章 海上覇権の争奪―私掠と海賊
1 海商破壊戦と私掠船の役割
2 国家が奨励する私掠船
3 私掠業の仕組み―有力者が出資
4 私掠戦と捕獲賞金の配分
5 私掠の終えんと海賊の賑わい
第5章 奴隷船流刑船の恐怖
1 イギリス、奴隷貿易も独占
2 奴隷船は船員の墓場
3 奴隷貿易の廃止と密貿易
4 オーストラリア流刑船
5 流刑囚の高い死亡率
第6章 軍艦乗組員とその強制徴発
1 強制徴発とその対象者、免除者
2 強制徴発の仕方−暴力と賜金
3 海軍は世の中のクズのはき溜め
4 徴発による被害、脱船で対抗
5 徴発に対する抗議と暴動
第7章 船員周旋業と前借金奴隷
1 修業期間七年の徒弟制
2 救貧少年の強制乗船
3 船員周旋業、大いに繁昌
4 船員周施業の規制とその困難 |
第8章 船内規律の維持と鞭打ち
1 近世における処罰の強化
2 海軍の典型的な処罰鞭打ち刑
3 海軍での鞭打ち刑の実態
4 厳罰の時代背景とその減少
5 商船における船員の処罰
6 海運法、処罰規定を設ける
第9章 艦長船長の横暴と反乱
1 水夫上がりと良家出身の艦長
2 好かれる士官、嫌われる士官
3 スビットヘッドとノアでの大反乱
4 商船船長の職歴となりふり
第10章 船内環境、生活、持ち物
1 軍艦の艦内環境と生活
2 商船の船内生活
3 赤道祭、船員の迷信
4 船員の格好と制服
5 船員の持ち物、遺贈
第11章 船員の賃金―天引きと遅配
1 天引きと遅配
2 軍艦乗組員の賃金
3 海軍の賃金の遅配未払い
4 商船船員の賃金水準
5 船員賃金の支払いと私的貿易
第12章 船内の食事と船員の飲酒癖
1 帆船時代の船員の不満
2 食料積込量1肉1日1ポンド
3 食料の質の悪さと不正
4 うさのはけ口は酒
第13章 壊血病の恐怖、船内衛生の改善
1 戦死や海難よりも多い病死
2 外科医の乗艦、血抜き治療
3 リンド博士の実験とその無視
4 商船の船医と海港検疫
第14章 船員福祉と海員組合の結成
1 チャタム基金とグリニジ病院
2 商船における慈善自助
3 船舶の航行の安全の確保
4 1887年全国水火夫組合結成
<付記> 乗組員の構成と当直制
あとがき |